設立の手続き
e-Tax受信通知は120日で消えない。法人が見る4つの保存期限
結論
e-Taxの受信通知と申告のお知らせは、格納から120日後に「120日以前」へ移り、1,900日後に既読・未読を問わず削除されます。ただし、未納の納付情報登録依頼は120日で削除、電子納税証明書は90日、手数料未納なら30日と短いため、同じ期限だと思わず外部保存します。
- 120日は受信通知の削除日ではなく、直近一覧から過去分へ移る日
- 1,900日後は既読・未読、通常フォルダ・過去分・ゴミ箱を問わず削除される
- 電子納税証明書は90日間ダウンロード可。手数料未納のまま30日を過ぎると納付できない
「120日を過ぎた受信通知が見つからない」場合、削除されたとは限りません。直近の一覧から「120日以前」へ移動しています。完全に消えるのは格納から1,900日後です。
ただし、メッセージボックス内の全項目が約5年残るわけではありません。納付情報や電子納税証明書には短い期限があります。法人が先に保存すべきものを期限順に整理します。
120日は移動、1,900日は削除
受信通知と申告に関するお知らせは、格納日から次のように動きます。
| 経過日数 | 状態 |
|---|---|
| 0〜120日 | 直近の「お知らせ・受信通知」で確認 |
| 120日経過後 | 「120日以前」へ移動 |
| 1,900日経過後 | 既読・未読を問わず削除 |
120日は保存期限ではなく、一覧上の置き場所が変わる期限です。見つからないときは、「120日以前」へ表示を切り替えます。
1,900日は約5年2か月です。法人税申告書や帳簿書類の保存年数と一致するわけではありません。税務上の保存義務が続いていても、e-Tax上の受信通知は先に消える場合があります。
同じ日に届いても期限は4種類ある
2026年10月2日に格納されたと仮定すると、期限は次のようになります。
| 項目 | 日数 | 到来日 | 起きること |
|---|---|---|---|
| 受信通知・申告のお知らせ | 120日 | 2027年1月30日 | 過去分へ移動 |
| 受信通知・申告のお知らせ | 1,900日 | 2031年12月15日 | 完全削除 |
| 未納の納付情報登録依頼等 | 120日 | 2027年1月30日 | 完全削除 |
| 電子納税証明書 | 90日 | 2026年12月31日 | ダウンロード終了 |
| 納税証明書の手数料未納 | 30日 | 2026年11月1日 | 納付不可 |
この日付表は node scripts/etax-message-retention.mjs で再生成できます。日数は格納日から数えるため、実際は各メッセージの格納日を起点にしてください。
受信通知の1,900日だけを覚えると、電子納税証明書の取得機会を失います。短い期限から先に処理します。
未納の納付情報は120日で完全に消える
通常の受信通知は120日後に過去分へ移ります。一方、納付情報登録依頼と徴収高計算書で未納の場合は、格納から120日後に既読・未読を問わず削除されます。
この違いは資金繰りが厳しいときに効きます。「後で納付するから通知を残しておく」という使い方では、120日を過ぎる前に消える可能性があります。
納付予定を先へ延ばす場合も、納付区分番号、税目、課税期間、金額を外部へ記録します。ただし、メッセージの保存は納期限の延長や猶予を意味しません。納付が難しい場合は、法人税等の納税猶予と延滞税で相談期限と要件を確認してください。
電子納税証明書は90日、手数料は30日
電子納税証明書をオンライン請求すると、発行準備完了後にメッセージボックスへ受信通知が入ります。
ここには2つの期限があります。
- 手数料が未納なら、受信通知格納から30日を過ぎると納付できない
- 電子納税証明書は、受信通知格納から90日を過ぎるとダウンロードできない
手数料を払えば1,900日間取得できるわけではありません。90日以内なら何度でもダウンロードできますが、期間終了後に必要なら改めて請求します。
電子PDFは複数提出先へ使える一方、提出先が電子ファイルを受け付けるかは別に確認します。種類と手数料の計算は法人の納税証明書5種類で整理しています。
ゴミ箱へ移しても期限は延びない
メッセージを手動削除するとゴミ箱へ移ります。ゴミ箱からさらに削除すれば、再表示できません。
ゴミ箱に残しても、格納日から1,900日という期限は延びません。過去分や自作フォルダへ移動しても同じです。フォルダは探しやすくする機能で、保存期間を更新する機能ではありません。
重要な受信通知を誤削除しないため、e-Tax内の整理より先に外部保存します。フォルダ名だけで「保存済み」と判断しない運用が必要です。
法人はパスワードログインで詳細を確認できる
個人が利用者識別番号とパスワードだけでログインした場合、メッセージ詳細の閲覧には制限があります。全てを見るにはマイナンバーカード等の電子証明書による認証が必要です。
法人は扱いが異なります。利用者識別番号とパスワードでログインすれば、全てのメッセージの詳細を確認できます。
代表者のマイナンバーカードが手元にないことを理由に、法人の受信通知確認を先延ばしにする必要はありません。担当者がログイン情報を扱う場合は、退職・異動時の変更手続とアクセス権管理を社内で決めます。
利用者識別番号を忘れて開始届出書を出し直すと、旧番号のメッセージボックスを確認できなくなります。復旧手続はe-Tax番号を二重取得した法人の対処で整理しています。
保存するのは受信通知だけではない
受信通知には、名称、提出先、受付日時、受付番号、税目等が表示されます。ただし、それだけでは申告書の各別表や添付書類の内容を後から再現できません。
申告・届出ごとに次の3点を保存します。
| 保存物 | 確認できること |
|---|---|
| 受信通知 | 到達、受付日時、受付番号、税目・手続 |
| 帳票PDF | 人が読める申告書・届出書の内容 |
| 送信データ | e-Taxソフト等で再表示・再利用できる元データ |
e-Taxソフト(WEB版)では、受信通知から送信した申告・申請データを帳票表示し、PDF保存できます。送信データもダウンロードして保管します。
税理士が代理送信した場合は、法人自身の保存先へ最終帳票と受信通知を受け取ります。税理士側のメッセージボックスが約5年残ることと、法人の保存義務を税理士へ移せることは同じではありません。
何年保存するかは別の規則で決める
e-Taxの1,900日はシステム上の保存期間です。法人の帳簿書類、青色申告法人の欠損金に関係する書類、電子取引データなどの法定保存期間を一律に5年へ短縮する規則ではありません。
法人の帳簿は7年か10年かで、自社の事業年度と欠損金の有無による期間を確認できます。電子取引で受け取った請求書等は、電子取引データの保存要件も別に満たします。
保存先は、法定保存期間が最も長い資料に合わせると管理しやすくなります。e-Taxから消える直前にまとめて取り出すのではなく、送信完了時に外部保存する運用にします。
送信日の保存手順
法人の申告・届出を送信した日は、次の順で完了させます。
- 即時通知で受付番号とエラー情報を確認する
- 受信通知を開き、正常に受け付けられたことを確認する
- 受信通知をPDF保存する
- 帳票を表示して最終版PDFを保存する
- 送信データをダウンロードする
- 納付がある場合は納付結果も保存する
- 税目・事業年度・受付番号をファイル名に入れる
書面提出との違いは、税務署の受付印廃止後に提出日を残す5つの方法で比較しています。e-Taxでも保存作業をしなければ、受付印の控えがない状態と同じ問題が後から起きます。
まとめ
- 通常の受信通知は120日後に過去分へ移り、1,900日後に削除される
- 未納の納付情報登録依頼等は120日で完全に削除される
- 電子納税証明書は90日、手数料未納なら30日が期限
- 過去分・自作フォルダ・ゴミ箱へ移しても1,900日の期限は延びない
- 受信通知、帳票PDF、送信データを送信日に外部保存する
「約5年ある」ではなく、最短30日の項目から処理してください。自社の保存期間はe-Taxの表示期限ではなく、帳簿書類等の法定保存期間に合わせます。
よくある質問
e-Tax受信通知は120日後に削除されますか?
通常の受信通知は削除されず、「120日以前」へ移ります。格納日から1,900日を過ぎると既読・未読にかかわらず削除されます。
過去分フォルダへ移せば1,900日後も残りますか?
残りません。通常フォルダ、過去分、ゴミ箱のいずれでも、格納から1,900日を過ぎたメッセージは削除されます。
電子納税証明書は1,900日間ダウンロードできますか?
できません。電子納税証明書は受信通知の格納から90日間です。交付手数料が未納の場合は30日を過ぎると納付できなくなります。
法人が受信通知を見るときも電子証明書が必要ですか?
法人は利用者識別番号とパスワードでログインすれば、全てのメッセージの詳細を確認できます。個人利用者の閲覧条件とは異なります。
出典
本記事は2026年(令和8年)分 基準の制度にもとづく一般的な解説であり、税務上の助言ではありません。 制度は毎年改正されます。実際の判断は最新の一次情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。 内容に誤りを見つけられた場合は お問い合わせ よりご指摘ください。