社会保険

西宮市の国民健康保険料(令和8年度)。個人事業主の法人化の分岐点は1,277万円

結論

西宮市の令和8年度の国民健康保険料は、単身・40歳未満・事業所得600万円で年66万5,782円です。所得割の合計(40歳未満)が10.58%で東京23区とまったく同じため、単身なら上限に届く手前まではどの所得でも23区より9,403円高いだけです。差の正体は均等割と平等割で、家族が増えると逆転し、夫婦と子2人(小学生)・事業所得500万円では23区より5.0万円安くなります。単身・40歳未満なら、法人化の損益分岐は売上−経費1,277万円です。

  • 40歳未満の料率は所得割10.58%・均等割46,716円(18歳以上の36円を含む)・平等割29,760円
  • 同じ所得を令和7年度の料率で計算するより、単身・600万円で2.5万円高い。うち1.8万円は新設の子ども分
  • 兵庫県内41市町では単身・600万円で14番目。協会けんぽ兵庫支部の料率10.12%で、法人化の損益分岐は1,277万円

西宮市の国保は、料率の組み立てが東京23区と比べやすい市です。40歳未満の所得割を合計すると10.58%で、23区(10.58%)と小数第2位まで一致します。そのため単身なら、所得がいくらでも差は固定部分(均等割と平等割)の違いだけになります。

以下は、西宮市の令和8年度の公表料率を当サイトの計算エンジンに入れた結果です。他の自治体との比較は国民健康保険料が高い市・安い市を比較にあります。

令和8年度の料率と、前年度からの変化

区分所得割均等割(1人)平等割(1世帯)年間最高限度額
医療給付費分7.33%(7.29%)32,640円(32,280円)20,640円(20,640円)67万円(66万円)
後期高齢者支援金分2.97%(2.90%)12,840円(12,480円)8,160円(7,680円)26万円(26万円)
介護納付金分(40〜64歳)2.66%(2.56%)13,080円(12,840円)6,720円(6,240円)17万円(17万円)
子ども分(新設)0.28%1,200円+18歳以上36円960円3万円

※ 西宮市 令和8年度の国民健康保険料率が決まりました。カッコ内は令和7年度。子ども分は「子ども・子育て支援納付金分」

40歳未満の3区分を合わせると、所得割10.58%、均等割は大人1人46,716円、平等割は1世帯29,760円です。前年度から医療分・後期分・介護分のすべてで所得割と均等割が少しずつ上がっています。

単身・事業所得600万円で年66.6万円

旧ただし書所得は600万円−43万円=557万円です。

区分所得割均等割平等割小計
医療給付費分408,281円32,640円20,640円461,561円
後期分165,429円12,840円8,160円186,429円
子ども分15,596円1,236円960円17,792円
合計665,782円

年66万5,782円です。東京23区(65万6,379円)より9,403円高くなります。国民年金(年21万5,040円)を足すと88万822円です。40〜64歳なら介護分16万7,962円が加わり、83万3,744円になります。

単身は23区より「いつも9,403円高い」

事業所得西宮市神戸市東京23区東京23区との差
200万円24.3万円24.6万円23.3万円+0.9万円
300万円34.8万円35.3万円33.9万円+0.9万円
500万円56.0万円56.5万円55.1万円+0.9万円
600万円66.6万円67.1万円65.6万円+0.9万円
700万円77.2万円77.7万円76.2万円+0.9万円
800万円87.7万円88.3万円86.8万円+0.9万円
900万円95.6万円95.4万円95.3万円+0.4万円
1,000万円95.9万円95.7万円95.8万円+0.1万円

※ 単身・40歳未満・青色申告特別控除後の事業所得/2026年(令和8年)分 基準。所得が低く法定軽減(7割・5割・2割)に当たる世帯は、この表より安くなる

所得割の率が同じなので、所得が増えても差は広がりも縮みもしません。単身の固定部分は西宮市76,476円、23区67,073円で、この差9,403円がそのまま年額の差になります。事業所得850万円を超えると、どちらも上限に近づいて差が縮み、上限の96万円で同じになります。

隣の神戸市とは事業所得883万円まで西宮市が安く、差は600万円で5,105円です。収録63市区の中では、単身・事業所得600万円で36番目(高い順)、真ん中よりやや安い側です。

家族がいると23区より安い

世帯(40歳未満)西宮市尼崎市東京23区東京23区との差
単身・事業所得500万円56.0万円57.3万円55.1万円+0.9万円
夫婦・500万円60.7万円61.6万円61.8万円−1.1万円
夫婦+子2人(小学生)・300万円48.6万円48.2万円53.6万円−5.0万円
夫婦+子2人(小学生)・500万円69.8万円70.1万円74.8万円−5.0万円
夫婦+子2人(小学生)・700万円90.9万円92.1万円94.6万円−3.7万円

※ 配偶者・子は無収入。青色申告特別控除後の事業所得/2026年(令和8年)分 基準

西宮市は1世帯ごとの平等割がある代わりに、1人ごとの均等割が23区より2万円ほど低くなっています。人数が増えると均等割の差が効いてきて、夫婦で逆転し、夫婦と子2人では固定部分が23区より5万394円少なくなります。

前年度の料率と比べると2.5万円増

事業所得令和7年度令和8年度増加うち子ども分
300万円33.5万円34.8万円+1.3万円0.9万円
500万円53.9万円56.0万円+2.1万円1.5万円
600万円64.1万円66.6万円+2.5万円1.8万円
800万円84.4万円87.7万円+3.3万円2.3万円
1,000万円92.0万円95.9万円+3.9万円2.9万円

※ 単身・40歳未満・同じ所得を令和7年度と令和8年度の料率で計算/2026年(令和8年)分 基準

増加のうち大半は新設の子ども分で、医療分などの改定による増加は事業所得600万円で7,000円ほどです。上限は医療分66万円+後期分26万円=92万円から、子ども分を含めて96万円に上がったため、上限に届いていた高所得の人は約4万円増えています。

市は料率について、兵庫県が示した標準保険料率をもとに決め、財政安定化基金からの繰入で上昇を抑えたと説明しています。

兵庫県内では41市町の14番目

兵庫県が公表している県内41市町の料率を、同じ計算エンジンに入れて比べました。

条件西宮市順位(高い順)最高最低
単身・事業所得300万円34.8万円13位/41芦屋市 36.0万円新温泉町 27.0万円
単身・事業所得600万円66.6万円14位/41芦屋市 69.0万円新温泉町 52.2万円
夫婦+子2人・事業所得500万円69.8万円11位/41芦屋市 72.0万円新温泉町 53.2万円

※ 兵庫県「令和8年度 県内市町の保険料(税)率一覧」の料率で計算。一覧に限度額がないため、どの市町でも限度額に届かない所得で比べた。市町独自の減額(神戸市の子育て世帯の緩和措置など)は含まない。40歳未満/2026年(令和8年)分 基準

阪神間で比べると、隣の芦屋市が県内で最も高く、尼崎市も4番目です。西宮市はその間で、単身・600万円なら芦屋市より2.4万円、尼崎市より1.7万円安い位置にあります。尼崎市の内訳は尼崎市の国民健康保険料で計算しています。

県の算定した西宮市の標準保険料率(医療分7.54%・32,768円など)で計算すると、単身・事業所得600万円で68.7万円になり、実際の料率より2.1万円高くなります。

法人化の分岐点は1,277万円

条件損益分岐(売上−経費)
東京23区・協会けんぽ東京支部(単身)1,266万円
西宮市の国保のみ(協会けんぽは東京支部・単身)1,266万円
西宮市・協会けんぽ兵庫支部(単身)1,277万円
西宮市・配偶者(無収入)あり1,016万円
西宮市・単身・40〜64歳1,255万円
参考:令和7年度の西宮市の料率(兵庫支部・単身)1,299万円

※ 40歳未満(注記以外)・経費200万円・青色申告(e-Tax)・インボイス登録済み・合同会社。損益分岐は青色申告特別控除の前の金額/2026年(令和8年)分 基準

分岐点の付近では西宮市の国保も23区と同じ上限96万円に届いているので、国保の部分だけを置き換えても分岐点は1,266万円のままです。協会けんぽ兵庫支部の健康保険料率が10.12%と東京支部(9.85%)より高く、法人側の負担が増えるぶん11万円上がって1,277万円になります。

令和7年度の料率なら分岐点は1,299万円でした。上限が92万円から96万円に上がり、分岐点の付近の人の国保が年4万円重くなったことで、22万円下がっています。

まとめ

  • 西宮市の令和8年度の国保料は、所得割10.58%・均等割46,716円・平等割29,760円(40歳未満)
  • 単身・事業所得600万円で年66万5,782円。所得割が23区と同じで、上限の手前まで差はいつも9,403円
  • 家族がいると逆転し、夫婦と子2人・500万円では23区より5.0万円安い
  • 前年度の料率より単身・600万円で2.5万円高い。大半は新設の子ども分
  • 兵庫県内41市町では14番目。法人化の分岐点は1,277万円(令和7年度の料率なら1,299万円)

西宮市の国保は、東京23区との違いが固定部分だけという分かりやすい作りです。法人化の判断は、家族構成を入れたうえで自分の売上と経費で確かめてください。

よくある質問

西宮市の国民健康保険料の料率はどう決まっていますか?

市は、兵庫県が示した標準保険料率をもとに決定し、財政安定化基金からの繰入で上昇を抑制したと説明しています。令和8年度の時点で兵庫県内の料率は統一されておらず、市町ごとに異なります。

西宮市の子ども・子育て支援納付金分の18歳以上均等割はいくらですか?

18歳以上の被保険者1人につき36円です。均等割1,200円と合わせると、18歳以上の加入者は1人1,236円になります。18歳未満の加入者の子ども分の均等割は免除されます。

西宮市の国保料の上限はいくらですか?

令和8年度は医療給付費分67万円、後期高齢者支援金分26万円、介護納付金分17万円、子ども・子育て支援納付金分3万円で、40歳未満なら合計96万円、40〜64歳なら113万円です。令和7年度は医療給付費分が66万円でした。

出典

本記事は2026年(令和8年)分 基準の制度にもとづく一般的な解説であり、税務上の助言ではありません。 制度は毎年改正されます。実際の判断は最新の一次情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。 内容に誤りを見つけられた場合は お問い合わせ よりご指摘ください。