役員報酬

単身赴任の社長へ帰省旅費を出せる?役員の非課税旅費と二拠点生活の境界

結論

役員の帰省費を会社が払えば自動的に非課税になるわけではありません。職務上必要な旅行に付随して帰宅するなど業務との結び付きが明確で、通常必要な範囲の交通費であることを記録できる場合に限り、旅費として扱う余地があります。

  • 私的な帰省費の会社負担は原則として役員への経済的利益
  • 職務遂行上必要な旅行に付随する帰宅旅費は非課税の余地がある
  • 旅費規程だけでなく、出張目的・経路・金額の記録が必要

会社の地方拠点に滞在する社長が、自宅へ戻る新幹線代を会社で払うケースです。判断の分かれ目は「単身赴任だから」ではなく、その移動が職務遂行に必要かです。

私的帰省なら役員への経済的利益

休日を家族と過ごすためだけの帰宅費を会社が負担すれば、社長個人が負担すべき生活費の肩代わりです。原則として役員への給与となり、定期同額給与に当たらなければ法人側で損金不算入になる問題も生じます。

一方、国税庁通達は、職務遂行上必要な旅行に付随して帰宅する場合など、一定の帰宅旅費を非課税旅費として扱う余地を示しています。

記録する4項目

  1. 出張先と業務目的
  2. 帰宅を組み込む合理的な経路
  3. 業務日程と帰宅日程
  4. 通常必要な交通費の実額

「毎月4万円」のような定額支給より、実費精算と出張報告を組み合わせるほうが業務との対応を説明しやすくなります。旅費規程は必要ですが、規程があるだけで私的費用が非課税になるわけではありません。

役員へ渡す金銭が給与になると、源泉徴収と役員給与の損金算入が問題になります。役員報酬の決め方と分けて経理してください。

まとめ

  • 私的な帰省費は会社負担にしない
  • 業務上必要な旅行に付随する帰宅かを回ごとに判定する
  • 旅費規程、出張記録、領収書をセットで保存する

よくある質問

毎週末の帰省費を定額で会社負担にできますか?

私生活上の帰宅を定額補助するだけなら給与課税の可能性が高くなります。業務上の移動といえる事実を回ごとに残してください。

グリーン車代も非課税旅費になりますか?

役職、移動時間、社内規程、通常利用する交通手段から見て合理的かで判断します。一人会社でも社会通念上不相当に高額な部分は給与扱いになり得ます。

出典

本記事は2026年(令和8年)分 基準の制度にもとづく一般的な解説であり、税務上の助言ではありません。 制度は毎年改正されます。実際の判断は最新の一次情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。 内容に誤りを見つけられた場合は お問い合わせ よりご指摘ください。