社会保険
福島市の国民健康保険税(令和8年度)。個人事業主の法人化の分岐点は1,249万円
結論
福島市の令和8年度の国民健康保険税は、単身・40歳未満・事業所得600万円で年57万6,910円で、東京23区より7.9万円安く、収録63市区で4番目に安い水準です。医療分の所得割6.20%が63市区で3番目に低いためで、事業所得1,060万円までは23区より安くなります。さらに18歳以下の子が2人以上いると、2人目以降の均等割が全額減免されます(申請不要)。法人化の損益分岐(協会けんぽ福島支部)は1,249万円です。
- 40歳未満の税率は所得割9.30%・均等割33,300円(18歳以上の100円を含む)・平等割25,600円
- 18歳以下の子が2人以上いる世帯は、2人目以降の子の均等割を全額減免。小学生の子2人なら年3万1,900円安くなる
- 医療分の上限に届くのは単身で事業所得1,061万円と遅く、23区との差は871万円で最大11.4万円
このテーマの全体像 国民健康保険料の自治体別比較
福島市の国保税は、当サイトが収録する63市区の中で安い側にあります。単身・事業所得600万円で比べると、安いほうから富山市・福岡市・福井市に次ぐ4番目です。東北の県庁所在市では、最も高い山形市より18.6万円安くなります。
加えて、福島市には子育て世帯向けの独自の減免があります。18歳以下の子が2人以上いると、2人目以降の子の均等割が全額減免されます。申請は不要です。他の自治体との比較は国民健康保険料が高い市・安い市を比較にあります。
令和8年度の税率
| 区分 | 所得割 | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) | 限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 6.20% | 22,400円 | 16,700円 | 67万円 |
| 支援分 | 2.80% | 9,500円 | 8,100円 | 26万円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.40% | 10,400円 | 5,800円 | 17万円 |
| 子ども分 | 0.30% | 1,300円+100円 | 800円 | 3万円 |
※ 福島市 国民健康保険税。支援分は後期高齢者支援金分、子ども分は子ども・子育て支援金分。子ども分の均等割は18歳以上の被保険者が対象
40歳未満の3区分を合わせると、所得割9.30%、均等割は大人1人33,300円、平等割は1世帯25,600円です。医療分の所得割6.20%は63市区で福岡市・福井市に次ぐ3番目の低さです。
単身・事業所得600万円で年57.7万円
旧ただし書所得は600万円−43万円=557万円です。
| 区分 | 所得割 | 均等割 | 平等割 | 小計 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 345,340円 | 22,400円 | 16,700円 | 384,440円 |
| 支援分 | 155,960円 | 9,500円 | 8,100円 | 173,560円 |
| 子ども分 | 16,710円 | 1,400円 | 800円 | 18,910円 |
| 合計 | 576,910円 |
年57万6,910円で、東京23区(65万6,379円)より7万9,469円安くなります。福島市は区分ごとに100円未満を切り捨てるので、実際の税額は数百円少なくなります。国民年金(年21万5,040円)を足すと79万1,950円です。40〜64歳なら介護分14万9,880円が加わり、72万6,790円になります。
1,060万円までは23区より安い
| 事業所得 | 福島市 | 仙台市 | 東京23区 | 東京23区との差 |
|---|---|---|---|---|
| 200万円 | 20.5万円 | 25.3万円 | 23.3万円 | −2.8万円 |
| 300万円 | 29.8万円 | 36.5万円 | 33.9万円 | −4.1万円 |
| 400万円 | 39.1万円 | 47.8万円 | 44.5万円 | −5.4万円 |
| 500万円 | 48.4万円 | 59.0万円 | 55.1万円 | −6.7万円 |
| 600万円 | 57.7万円 | 70.2万円 | 65.6万円 | −7.9万円 |
| 700万円 | 67.0万円 | 81.5万円 | 76.2万円 | −9.2万円 |
| 800万円 | 76.3万円 | 92.7万円 | 86.8万円 | −10.5万円 |
| 900万円 | 85.6万円 | 95.5万円 | 95.3万円 | −9.7万円 |
| 1,000万円 | 92.2万円 | 95.8万円 | 95.8万円 | −3.5万円 |
※ 単身・40歳未満・青色申告特別控除後の事業所得/2026年(令和8年)分 基準。所得が低く法定軽減(7割・5割・2割)に当たる世帯は、この表より安くなる
医療分の所得割が低いので、医療分が上限67万円に届くのは単身で事業所得1,061万円と遅くなります。23区との差は871万円で最大の11.4万円になり、1,060万円を超えてようやく同じ水準になります。仙台市と比べても、1,060万円まではどの所得でも福島市が安くなります(仙台市の国民健康保険料)。
2人目以降の子は均等割が全額減免
福島市の減免は、18歳以下の子が2人以上いる世帯の2人目以降の子が対象です。減免されるのは子の均等割で、福島市では医療分22,400円と支援分9,500円の合計31,900円です(子ども分の均等割は18歳以上だけにかかるので、子には元からかかりません)。未就学児は全国共通の制度で均等割が5割軽減されるので、軽減後の15,950円が減免されます。
計算エンジンは全国共通の軽減だけを入れているので、減免を反映した額を手で直すと次のようになります。
| 世帯(40歳未満) | 事業所得300万円 | 500万円 | 700万円 |
|---|---|---|---|
| 夫婦 | 33.1万円 | 51.7万円 | 70.3万円 |
| 夫婦+子2人(小学生)・減免前 | 39.5万円 | 58.1万円 | 76.7万円 |
| 夫婦+子2人(小学生)・減免後 | 36.3万円 | 54.9万円 | 73.5万円 |
| 東京23区・夫婦+子2人(小学生) | 53.6万円 | 74.8万円 | 94.6万円 |
※ 配偶者・子は無収入。減免後は、2人目の子の均等割31,900円を差し引いた額。青色申告特別控除後の事業所得/2026年(令和8年)分 基準
小学生の子2人の世帯では年3万1,900円、子が3人なら6万3,800円安くなります。夫婦と子2人・事業所得500万円では54.9万円で、東京23区(74.8万円)より約20万円安くなります。単身での差(6.7万円)より、家族がいるほうが差が大きく開きます。
注意点として、上の子が19歳になって18歳以下の子が1人になった年度は、減免の対象から外れます。
法人化の分岐点は1,249万円
| 条件 | 損益分岐(売上−経費) |
|---|---|
| 東京23区・協会けんぽ東京支部(単身) | 1,266万円 |
| 福島市の国保のみ(協会けんぽは東京支部・単身) | 1,266万円 |
| 福島市・協会けんぽ福島支部(単身) | 1,249万円 |
| 福島市・配偶者(無収入)あり | 1,016万円 |
| 福島市・夫婦+子2人(小学生) | 1,007万円 |
| 福島市・単身・40〜64歳 | 1,227万円 |
※ 40歳未満(注記以外)・経費200万円・青色申告(e-Tax)・インボイス登録済み・合同会社。損益分岐は青色申告特別控除の前の金額。子の減免は反映していない/2026年(令和8年)分 基準
福島市の国保は事業所得1,000万円以下で23区より安いのに、国保だけを入れ替えても分岐点は23区と同じ1,266万円です。分岐点の付近(青色申告特別控除後で1,200万円前後)では、福島市も上限の96万円に届いているからです。夫婦と子2人の世帯も、分岐点の付近では上限に届いているので、子の減免は分岐点を動かしません。
分岐点を17万円下げているのは、協会けんぽ福島支部の健康保険料率**9.50%**です。新潟・沖縄に次いで全国で3番目に低く、法人化した後の役員報酬にかかる保険料が少なくなります。
まとめ
- 福島市の令和8年度の国保税は、所得割9.30%・均等割33,300円・平等割25,600円(40歳未満)
- 単身・事業所得600万円で年57万6,910円。東京23区より7.9万円安く、収録63市区で4番目に安い
- 医療分の所得割6.20%が低く、1,060万円までは23区より安い
- 18歳以下の2人目以降の子は均等割が全額減免(申請不要)。小学生2人なら年3万1,900円安い
- 法人化の分岐点は1,249万円。協会けんぽ福島支部の料率9.50%が分岐点を下げる
福島市では、所得の低い層や子育て世帯ほど国保が軽く、個人のままでいる負担が小さくなります。法人化の判断は、家族構成を入れたうえで自分の売上と経費で確かめてください。
よくある質問
福島市の「18歳以下の子供に係る均等割額減免」は申請が必要ですか?
申請は不要で、該当する世帯は自動で減免されます。18歳以下の子が2人以上いる場合、2人目以降の子の均等割額が全額減免されます。令和8年度の18歳以下は平成20年4月2日以降に生まれた子です。
上の子が19歳になると減免はどうなりますか?
18歳以下の子が1人になった年度は減免に該当せず、その子の均等割額は通常どおり課税されます。
福島市の子ども分の均等割はいくらですか?
1,300円と100円の合計1,400円で、対象は18歳以上の被保険者です。所得割は0.30%、平等割は800円、上限は3万円です。
出典
本記事は2026年(令和8年)分 基準の制度にもとづく一般的な解説であり、税務上の助言ではありません。 制度は毎年改正されます。実際の判断は最新の一次情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。 内容に誤りを見つけられた場合は お問い合わせ よりご指摘ください。