設立の手続き
無線局免許は法人成りで引き継げる?電波法20条の「事業の譲渡」と変更申請
結論
個人名義の無線局免許は、会社を作っただけでは自動で法人名義になりません。事業の全部を譲渡して無線局も一体で移す場合は電波法20条の承継手続を検討し、単なる氏名・住所変更として処理しないことが重要です。
- 個人と設立した法人は別人格なので、会社設立だけでは免許人は変わらない
- 事業の全部の譲渡に伴う承継は、総務大臣の許可が効力要件になる
- 無線機を先に法人利用すると無免許運用の問題が生じ得るため、移行日前に確認する
このテーマの全体像 会社設立の手続き(自分でやる手順と届出)
ドローン撮影、イベント運営、警備、工事現場などで免許局を使っている場合、法人成りは税務だけでなく電波法上の免許人を切り替える作業を伴います。
「名義変更」ではなく承継になる
個人事業主と、その人が設立した会社は法律上の別人です。住所や商号を直す変更申請だけで、個人の免許を法人へ移すことはできません。
電波法20条は、免許人が無線局を使う事業の全部を譲渡したとき、譲受人が総務大臣の許可を受けて免許人の地位を承継する仕組みを置いています。したがって、法人成りでは次の順で整理します。
- 個人事業のうち無線局を使う事業を、契約・設備とともに法人へ譲渡する
- その譲渡が「事業の全部」に当たるかを管轄の総合通信局へ確認する
- 承継の許可後に、必要な設置場所や連絡先の変更も反映する
無線機だけを会社へ売ったケースや、一部事業だけを移したケースは、20条の承継に当たらず新規免許が必要になる可能性があります。
切替日を先に決める
契約書上の事業譲渡日、請求主体の変更日、無線局の承継日がずれると、法人が個人名義の無線局を運用する空白が生じます。税務上の開始日だけでなく、許可が出る時期から逆算して法人の営業開始日を決めるのが安全です。
会社設立の全体手順は会社設立を自分で行う手順で確認できます。無線局を使う事業では、登記後に考えるのではなく、定款目的と事業譲渡契約を作る段階で総合通信局へ相談してください。
まとめ
- 個人から法人への切替は、単なる名称変更ではない
- 事業全部の譲渡なら電波法20条の承継許可を検討する
- 許可前に法人名義で運用を始めず、営業開始日と免許の切替日を合わせる
よくある質問
個人事業の屋号だけを会社名に変えれば使えますか?
使えません。屋号の変更と免許人の変更は別です。免許人が個人から法人へ変わるなら、承継の許可など対象となる手続を確認します。
免許不要の無線機も手続が必要ですか?
技術基準適合証明を受けた特定小電力無線など、免許不要で使える機器は無線局免許の承継対象ではありません。機器の区分を先に確認してください。
出典
本記事は2026年(令和8年)分 基準の制度にもとづく一般的な解説であり、税務上の助言ではありません。 制度は毎年改正されます。実際の判断は最新の一次情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。 内容に誤りを見つけられた場合は お問い合わせ よりご指摘ください。