設立の手続き

旅館・民泊の営業許可は法人成りで承継できる?事業譲渡の事前手続

結論

旅館業では、事業譲渡について都道府県知事等の承認を受ければ、譲受法人が営業者の地位を承継できる制度があります。承認前に事業を譲渡すると新規許可が必要になり得るため、契約締結と効力発生日を保健所と調整します。

  • 法人成りは営業者が個人から法人へ変わる
  • 事業譲渡の承認は譲渡の効力発生前に行う
  • 施設の構造設備が変わる場合は承継とは別の確認が必要

宿泊施設は予約が先まで入るため、許可の空白期間を作りにくい業種です。法人成りでは、旅館業法上の事業譲渡承認を使えるかが最初の分岐になります。

承認は譲渡前に取る

旅館業法は、事業譲渡について事前に承認を受けたとき、譲受人が営業者の地位を承継できる仕組みを設けています。個人から自分の会社への譲渡も、別人格間の事業譲渡です。

先に事業譲渡を実行し、後から届出で直す手続ではありません。次の順で進めます。

  1. 法人を設立する
  2. 施設、従業員、予約、備品を含む譲渡範囲を決める
  3. 保健所へ事前相談し、承認申請を出す
  4. 承認を前提に譲渡の効力発生日を迎える
  5. 宿泊約款、予約サイト、決済口座、掲示を法人名義へ変える

許可以外の契約も確認する

建物が賃貸なら、賃借権を法人へ移せるか貸主の承諾を確認します。消防計画、防火管理者、食品営業、酒類提供、温泉利用などは旅館業許可とは別の手続です。

宿泊事業そのものの利益で法人化が有利かは法人化の目安と損益分岐点で確認し、許可承継にかかる行政・契約コストも初年度費用に加えてください。

まとめ

  • 旅館業は事業譲渡の事前承認で地位承継できる場合がある
  • 譲渡後の事後届出ではない
  • 予約、賃貸借、消防、食品営業を同じ切替日にそろえる

よくある質問

住宅宿泊事業法の民泊も同じ承継手続ですか?

同じではありません。旅館業法の許可、住宅宿泊事業法の届出、特区民泊では根拠制度が異なるため、現在の営業形態を先に確認します。

法人の代表者が同じなら保健所への届出だけでよいですか?

代表者が同じでも営業者は別です。事業譲渡の承認対象か、新規許可が必要かを譲渡前に保健所へ確認してください。

出典

本記事は2026年(令和8年)分 基準の制度にもとづく一般的な解説であり、税務上の助言ではありません。 制度は毎年改正されます。実際の判断は最新の一次情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。 内容に誤りを見つけられた場合は お問い合わせ よりご指摘ください。