税金の基礎

2期目の中間申告で均等割も半分前払い。地方税の予定申告はいくらか

結論

前期の法人税額が20万円を超える会社(12か月決算)は法人税の中間申告が必要で、そのときは法人住民税と法人事業税も予定申告をします。法人税割・事業税は前期の税額×6÷前期の月数、均等割は年額×6÷12です。前期の税引前利益が400万円なら、東京23区で中間の合計は46万1,900円で、うち均等割が3万5,000円です。法人税の中間申告が要らない会社は、地方税の中間申告もありません。

  • 東京23区で前期の税引前利益140万円から法人税が20万円を超え、中間申告が必要になる。利益800万円なら中間の合計は92万3,600円
  • 期限は期首から6か月を経過した日から2か月以内。3月決算なら11月末で、事業年度の8か月目に資金が出ていく
  • 1期目が短い会社は、2期目の中間で前期の税額×6÷前期の月数を払う。1期目が6か月なら、前期の税額とほぼ同じ額を中間で納める

法人化して2期目に入ると、事業年度の途中で税金をまとめて払う月が来ます。法人税の中間申告です。見落とされやすいのは、法人税と同じ日に地方税の予定申告も来ることです。赤字でもかかる均等割も、中間で半分を前払いします。

法人税の中間申告の要否は法人税の中間申告は20万円超から?で境界を整理しました。この記事は地方税の側と、合計でいくら出ていくかです。

法人税の中間申告が要る会社だけ、地方税も予定申告する

沖縄県は、法人県民税・法人事業税の中間申告が必要な法人を、事業年度が6か月を超え、かつ前事業年度の法人税額(税額控除後)が20万円を超える普通法人としています。前事業年度が1年未満なら月割で判定します。法人税の中間申告と同じ条件です(法人税の予定税額の算出方法は国税庁の質疑応答事例)。

逆に言えば、前期の法人税額が20万円以下の会社は、地方税も中間申告をしません。赤字の会社の均等割は、確定申告で1年分をまとめて納めます。

予定申告の税額は次のとおりです(沖縄県・西宮市の案内)。

税目予定申告の額
法人税・地方法人税前期の税額×6÷前期の月数
法人住民税(法人税割)前期の法人税割額×6÷前期の月数
法人住民税(均等割)均等割の年額×事務所等を有していた月数÷12
法人事業税・特別法人事業税前期の税額÷前期の月数×6

期限は、事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内です。3月決算なら11月30日、12月決算なら8月31日になります。

前期の利益別に、中間で出ていく額

前期(12か月)の税引前利益ごとに、2期目の中間で納める額を計算しました。

前期の税引前利益前期の法人税中間申告法人税+地方法人税法人住民税(法人税割+均等割)事業税+特別法人事業税中間の合計
100万円143,100円不要———0円
150万円214,600円必要118,300円42,400円34,200円194,900円
200万円286,200円必要157,800円45,000円45,600円248,400円
400万円572,500円必要315,600円55,000円91,300円461,900円
600万円852,700円必要470,100円64,800円157,000円691,900円
800万円1,132,500円必要624,400円74,600円224,600円923,600円

※ 東京23区・資本金1,000万円以下・従業者50人以下の中小法人。前期の税は当サイトの計算エンジンで算出し、各税目の6/12(100円未満切捨て)を中間の額とした。均等割は年7万円の6/12で3万5,000円 ※ 法人税の中間申告の要否は前期の法人税額20万円超で判定(正確な境界は前期の法人税額200,004円) ※ 計算は scripts/chukan-yotei-chihozei.mjs による

東京23区の基本条件では、前期の税引前利益が140万円を超えたあたりで法人税が20万円を超え、中間申告が必要になります。利益400万円なら中間の合計は46万1,900円です。そのうち地方税(法人住民税と事業税)が14万6,300円で、地方税だけで中間の3分の1近くを占めます。

均等割の3万5,000円は所得に関係なく、中間申告が必要な会社なら毎年かかります。地方税を忘れて法人税の分だけ資金を用意していると、同じ月に別の納付書が届きます。均等割そのものの仕組みは法人住民税の均等割は赤字でも年7万円で扱っています。

1期目が短い会社は、2期目の中間が重い

設立日によって1期目が12か月より短い会社は、2期目の中間の額に注意が要ります。予定申告の額は前期の税額×6÷前期の月数なので、前期の月数が短いほど、前期の税額に対する中間の割合が大きくなります。

1期目の月数2期目の中間で納める額(前期の税額に対して)
12か月2分の1
9か月3分の2
6か月同額

1期目が6か月で法人税を15万円納めた会社は、12か月に換算すると30万円で20万円を超えるので、2期目の中間申告が必要です。中間で納める法人税は15万円×6÷6=15万円で、1期目の確定申告と同じ額をもう一度払うことになります。地方税も同じ割合です。

1期目の確定申告の納付(決算から2か月後)と、2期目の中間(2期目の期首から8か月後)の間隔は、1期目が短いほど縮みます。法人成り1年目の資金繰りは、個人事業の後払いの税と重なる月が問題になります(法人成り1年目の資金繰り)。2期目は、そこに中間納付が乗ります。

今期の業績が落ちたら、仮決算を選べる

予定申告は前期の実績で決まるので、今期の業績が落ちていても前期の半分を払います。これを避けるのが仮決算です。事業年度開始から6か月を1事業年度とみなして実績で計算します。

ただし事業税は、仮決算の税額が予定申告の税額を超えない場合に限って仮決算を選べます。均等割は仮決算でも年額の2分の1です(西宮市)。仮決算には決算と同じ手間がかかるので、差額と手間を比べて選ぶことになります。

中間で納めた額は確定申告で差し引かれ、多く納めていれば還付されます。払う時期が前にずれるだけで、1年の税額は変わりません。当サイトの判定ツールは1年分の手取りで比較しているので、中間納付の時期は資金繰りとして別に見ておく必要があります。

まとめ

  • 前期の法人税額が20万円を超える会社(12か月決算)は法人税の中間申告が必要で、そのとき地方税も予定申告をする。要らない会社は地方税もない
  • 法人税割・事業税は前期×6÷前期の月数、均等割は年額×6÷12。東京23区なら均等割は3万5,000円
  • 前期の税引前利益400万円なら中間の合計は46万1,900円、800万円なら92万3,600円。地方税が3分の1近くを占める
  • 1期目が6か月なら、2期目の中間で1期目の税額と同じ額を納める
  • 業績が落ちた期は仮決算を選べる。事業税は予定申告の額を超えない場合に限る

よくある質問

赤字で法人税が0円だった翌期も、均等割の中間申告は要りますか。

要りません。地方税の中間申告は法人税の中間申告が必要な法人に限られ、前期の法人税額が20万円以下なら法人税も地方税も中間申告は不要です。均等割は確定申告で1年分をまとめて納めます。

今期の業績が悪いときも、前期の半分を払うのですか。

6か月を1事業年度とみなして仮決算をし、その実績で中間申告することもできます。事業税は、仮決算の税額が予定申告の税額を超えない場合に限られます。仮決算の場合も均等割は年額の2分の1です。

中間で納めた税は、確定申告でどうなりますか。

確定申告で1年分の税額を計算し、中間で納めた額を差し引いて残りを納めます。中間で納めた額のほうが多ければ還付されます。

出典

本記事は2026年(令和8年)分 基準の制度にもとづく一般的な解説であり、税務上の助言ではありません。 制度は毎年改正されます。実際の判断は最新の一次情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。 内容に誤りを見つけられた場合は お問い合わせ よりご指摘ください。