社会保険

長野市の国民健康保険料(令和8年度)。個人事業主の法人化の分岐点は1,255万円

結論

長野市の令和8年度の国民健康保険料は、単身・40歳未満・事業所得600万円で年68万3,290円で、東京23区より2.7万円高く、収録63市区で30番目です。所得割は合計11.30%と中くらいですが、均等割が大人1人25,440円と63市区で4番目に低く、無収入の配偶者が加わっても年2.5万円(23区は6.7万円)しか増えません。子ども・子育て支援金分の均等割は19歳になる年の4月以降の加入者にかかります。法人化の損益分岐(協会けんぽ長野支部)は1,255万円です。

  • 40歳未満の料率は所得割11.30%・均等割25,440円・平等割28,440円。医療分の均等割17,760円は63市区で3番目に低い
  • 子ども分(0.3%・1,440円・1,200円)の均等割は19歳になる年の4月以降が対象。それより前でも所得割と平等割はかかる
  • 長野県の他の市町村は当サイトに実データがなく、判定ツールでは「その他の自治体(概算)」を選んで計算する。長野市との差は600万円で0.7万円

長野市の国保料は、所得割が中くらいで、均等割がとても低い作りです。医療分の均等割17,760円は、当サイトが収録する63市区で市川市・新潟市に次いで3番目に低い値です。

そのため単身では東京23区より少し高く、家族が増えると23区より安くなります。他の自治体との比較は国民健康保険料が高い市・安い市を比較にあります。

令和8年度の料率

区分所得割均等割(1人)平等割(1世帯)年間限度額
医療分8.2%17,760円19,680円67万円
支援金分2.8%6,240円7,560円26万円
介護分(40〜64歳)2.6%8,760円7,080円17万円
子ども分0.3%1,440円(19歳以上)1,200円3万円

※ 長野市 国民健康保険料の計算・軽減・減免。支援金分は後期高齢者支援金等賦課分、子ども分は子ども・子育て支援金分

40歳未満の3区分を合わせると、所得割11.30%、均等割は大人1人25,440円、平等割は1世帯28,440円です。均等割は63市区で4番目に低い水準です。

子ども分の均等割は「19歳になる年の4月以降」の加入者が対象です。多くの市は「18歳以上均等割」として大人に上乗せしますが、長野市は1本の均等割1,440円を19歳以上にかけています。長野市は区分ごとに10円未満を切り捨てます。

単身・事業所得600万円で年68.3万円

旧ただし書所得は600万円−43万円=557万円です。

区分所得割均等割平等割小計
医療分456,740円17,760円19,680円494,180円
支援金分155,960円6,240円7,560円169,760円
子ども分16,710円1,440円1,200円19,350円
合計683,290円

年68万3,290円で、東京23区(65万6,379円)より2万6,911円高くなります。国民年金(年21万5,040円)を足すと89万8,330円です。40〜64歳なら介護分16万660円が加わり、84万3,950円になります。

事業所得長野市新潟市東京23区東京23区との差
200万円23.1万円22.1万円23.3万円−0.2万円
300万円34.4万円32.8万円33.9万円+0.5万円
400万円45.7万円43.6万円44.5万円+1.3万円
500万円57.0万円54.4万円55.1万円+2.0万円
600万円68.3万円65.2万円65.6万円+2.7万円
700万円79.6万円75.9万円76.2万円+3.4万円
800万円90.9万円86.7万円86.8万円+4.1万円
900万円95.2万円95.3万円95.3万円−0.0万円
1,000万円96.0万円95.7万円95.8万円+0.2万円

※ 単身・40歳未満・青色申告特別控除後の事業所得/2026年(令和8年)分 基準。所得が低く法定軽減(7割・5割・2割)に当たる世帯は、この表より安くなる

23区との差は事業所得814万円で最大の4.2万円です。医療分は815万円、全区分の合計96万円は955万円で上限に届きます。北隣の新潟市とは899万円まで長野市のほうが高く、600万円で3.1万円の差です(新潟市の国民健康保険料)。

家族が増えても増えにくい

世帯(40歳未満)事業所得300万円500万円700万円1,000万円
単身34.4万円57.0万円79.6万円96.0万円
夫婦37.0万円59.6万円82.2万円96.0万円
夫婦+子2人(小学生)41.8万円64.4万円87.0万円96.0万円
夫婦+子2人(未就学児)39.4万円62.0万円84.6万円96.0万円

※ 配偶者・子は無収入。青色申告特別控除後の事業所得/2026年(令和8年)分 基準

無収入の配偶者が加わったときの増加は年2.5万円(東京23区は6.7万円)、小学生の子1人で2.4万円、未就学児1人で1.2万円です(事業所得500万円)。夫婦と子2人・500万円では64.4万円で、23区(74.8万円)より10万円ほど安くなります。単身では23区より2.0万円高いのが、家族4人では逆転します。

40歳になって介護分が加わったときの増加は、事業所得600万円で16.1万円です(23区は15.3万円)。

長野県の他の市町村は「概算」で

当サイトは長野県内では長野市だけ実データを持っています。判定ツールで長野県を選ぶと国保は長野市の料率になり、松本市など他の市町村は「その他の自治体(概算)」に切り替えて計算します。単身・40歳未満で比べると、概算と長野市の差は次のとおりです。

事業所得長野市その他の自治体(概算)差
300万円34.4万円35.0万円−0.5万円
600万円68.3万円67.6万円+0.7万円
800万円90.9万円89.4万円+1.5万円

※ 「その他の自治体(概算)」は当サイトの実データを持つ市区の平均料率(data/rates-2026.json)/2026年(令和8年)分 基準

長野市は概算とほぼ同じ水準にあります。ただし長野県には、所得と関係なく固定資産税額で決まる資産割を残す市町村があり、そうした市町村では概算からずれます(国保の資産割と法人化)。松本市の個人事業主を概算で計算した例は長野・松本の機械設計者の試算事例にあります。

法人化の分岐点は1,255万円

条件損益分岐(売上−経費)
東京23区・協会けんぽ東京支部(単身)1,266万円
長野市の国保のみ(協会けんぽは東京支部・単身)1,266万円
長野市・協会けんぽ長野支部(単身)1,255万円
長野市・配偶者(無収入)あり1,016万円
長野市・単身・40〜64歳1,233万円

※ 40歳未満(注記以外)・経費200万円・青色申告(e-Tax)・インボイス登録済み・合同会社。損益分岐は青色申告特別控除の前の金額/2026年(令和8年)分 基準

分岐点の付近(青色申告特別控除後で1,200万円前後)では、長野市も23区も上限に届いているので、国保の違いは分岐点を動かしません。協会けんぽ長野支部の健康保険料率9.63%が東京支部(9.85%)より低いぶん、11万円下がっています。

まとめ

  • 長野市の令和8年度の国保料は、所得割11.30%・均等割25,440円・平等割28,440円(40歳未満)
  • 単身・事業所得600万円で年68万3,290円。東京23区より2.7万円高く、63市区で30番目
  • 1人あたりの定額部分が低く、配偶者が加わっても年2.5万円しか増えない。夫婦と子2人では23区より約10万円安い
  • 子ども分の均等割は19歳になる年の4月以降が対象
  • 法人化の分岐点は1,255万円。協会けんぽ長野支部の料率で23区より11万円低い

長野市の国保は、家族の多い世帯ほど軽くなる作りです。法人化の判断は、家族構成を入れたうえで自分の売上と経費で確かめてください。

よくある質問

長野市の子ども・子育て支援金分はいくらですか?

所得割0.3%、均等割1,440円、平等割1,200円、年間限度額3万円です。均等割は19歳になる年の4月以降の加入者が対象で、それより前でも所得割と平等割はかかります。

長野市の国民健康保険料の上限はいくらですか?

令和8年度は医療分67万円、支援金分26万円、介護分17万円、子ども・子育て支援金分3万円です。令和7年度の上限は医療分66万円・支援金分26万円・介護分17万円でした。

長野市以外の長野県の市町村の国保はどう計算されますか?

当サイトは長野県内では長野市だけ実データを持っています。他の市町村は判定ツールで「その他の自治体(概算)」を選んで計算できますが、市町村によっては資産割があるなど計算方法が違うため、実際の保険料は各市町村で確かめてください。

出典

本記事は2026年(令和8年)分 基準の制度にもとづく一般的な解説であり、税務上の助言ではありません。 制度は毎年改正されます。実際の判断は最新の一次情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。 内容に誤りを見つけられた場合は お問い合わせ よりご指摘ください。