社会保険

鹿児島市の国民健康保険税(令和8年度)。個人事業主の法人化の分岐点は1,277万円

結論

鹿児島市の令和8年度の国民健康保険税は、単身・40歳未満・事業所得600万円で年71万9,983円です。所得割が医療分8.26%を中心に合計11.49%と高く、収録63市区の中で15番目に高い水準で、熊本市(60.3万円)より11.7万円、東京23区(65.6万円)より6.4万円高くなります。夫婦と子2人(小学生)・事業所得500万円では年70.0万円で、これは小学生以下の子の分を半額にする市独自の減額を入れた額です。単身・40歳未満なら、法人化の損益分岐は売上−経費1,277万円です。

  • 40歳未満の税率は所得割11.49%・均等割48,090円(18歳以上の90円を含む)・平等割31,900円。医療分は事業所得785万円で上限に届く
  • 東京23区との差は事業所得784万円で最大の8.0万円。全区分の上限(年96万円)には1,006万円で届く
  • 協会けんぽ鹿児島支部の健康保険料率は10.13%で、法人化の損益分岐は1,277万円。東京23区より11万円高い

鹿児島市の国保は、九州の政令市と比べると福岡市・熊本市より高く、北九州市に近い水準です(単身・事業所得600万円で北九州市74.0万円、鹿児島市72.0万円、熊本市60.3万円、福岡市56.2万円)。所得割の率が高いためで、所得が上がるほど差が開きます。一方で、子どもの均等割を小学生まで半額にする市独自の減額があり、子育て世帯の負担はそのぶん軽くなります。

以下は、鹿児島市の令和8年度の公表税率を当サイトの計算エンジンに入れた結果です。他の自治体との比較は国民健康保険料が高い市・安い市を比較にあります。

令和8年度の税率

区分所得割均等割(1人)平等割(1世帯)課税限度額
医療分(基礎課税額)8.26%34,600円23,000円67万円
後期分(後期高齢者支援金等)2.94%12,200円8,100円26万円
介護分(40〜64歳)2.47%12,000円6,100円17万円
子ども分0.29%1,290円(うち18歳以上分90円)800円3万円

※ 鹿児島市 国保税の計算方法・所得申告と国保税(令和8年度の税率と課税限度額)。子ども分は「子ども・子育て支援納付金課税額」

40歳未満の3区分を合わせると、所得割11.49%、均等割は大人1人48,090円、平等割は1世帯31,900円です。

鹿児島市熊本市東京23区
所得割の合計11.49%9.57%10.58%
均等割(大人1人)48,090円43,400円67,073円
平等割(1世帯)31,900円26,600円なし
単身の固定部分79,990円70,000円67,073円

※ 医療分+後期分+子ども分。介護分は除く/令和8年度

所得割の合計は熊本市より1.92ポイント、東京23区より0.91ポイント高くなっています。医療分の8.26%が特に高く、ここが鹿児島市の国保の水準を決めています。

所得割は、前年の総所得金額等から基礎控除43万円を引いた額に掛けます。個人事業主なら、青色申告特別控除を引いた後の事業所得が出発点です。

単身・事業所得600万円で年72.0万円

旧ただし書所得は600万円−43万円=557万円です。

区分所得割均等割平等割小計
医療分460,082円34,600円23,000円517,682円
後期分163,758円12,200円8,100円184,058円
子ども分16,152円1,290円800円18,243円
合計719,983円

年71万9,983円です。国民年金(年21万5,040円)を足すと93万5,023円になります。東京23区(65万6,379円)より6万3,604円高い水準です。40〜64歳なら介護分15万5,679円が加わり87万5,662円になります。

熊本市より、どの所得でも高い

事業所得鹿児島市熊本市東京23区東京23区との差
100万円14.5万円12.5万円12.7万円+1.8万円
300万円37.5万円31.6万円33.9万円+3.6万円
500万円60.5万円50.7万円55.1万円+5.5万円
600万円72.0万円60.3万円65.6万円+6.4万円
700万円83.5万円69.9万円76.2万円+7.3万円
800万円93.7万円79.4万円86.8万円+6.9万円
900万円95.7万円87.3万円95.3万円+0.4万円
1,000万円96.0万円93.9万円95.8万円+0.2万円

※ 単身・40歳未満・青色申告特別控除後の事業所得/2026年(令和8年)分 基準

単身なら、事業所得100万〜1,500万円のどこでも熊本市・東京23区より高くなります。熊本市との差は事業所得600万円で11.7万円、800万円では14.3万円です。東京23区との差は784万円で最大の8.0万円になります。

収録63市区の中では、事業所得300万円で12番目、600万円で15番目に高い水準です。熊本市の内訳は熊本市の国民健康保険料にあります。

医療分は785万円で上限に届く

単身・40歳未満で区分ごとに上限に届く所得は次のとおりです。

  • 医療分(67万円):事業所得785万円
  • 後期分(26万円):859万円
  • 全区分の合計(96万円):1,006万円

所得割が高いぶん、医療分は東京23区(872万円)より87万円早く上限に届きます。800万円を超えると23区との差が縮み、900万円以上ではほぼ同じ額になります。上限に達したあとは、所得が増えても税額は年96万円(40〜64歳は113万円)のままです。

子どもの均等割は小学生まで半額

鹿児島市は、世帯に小学生以下の子どもがいる場合、1人につき均等割額を2分の1減額しています(子ども・子育て支援納付金課税額を除く)。全国共通の制度は未就学児までなので、小学生の分は市独自の拡充です。

世帯事業所得300万円500万円700万円1,000万円
単身・40歳未満37.5万円60.5万円83.5万円96.0万円
夫婦・40歳未満42.3万円65.3万円88.3万円96.0万円
夫婦+子2人(小学生以下)47.0万円70.0万円93.0万円96.0万円
単身・40〜64歳45.7万円73.6万円100.5万円113.0万円

※ 鹿児島市・青色申告特別控除後の事業所得/2026年(令和8年)分 基準。介護分は本人のみ。夫婦+子2人は、子の医療分・後期分の均等割を2分の1にして計算した(市独自の減額を反映)。判定ツールは全国共通の未就学児の減額だけを反映するため、小学生の子がいる世帯では判定ツールの国保が年4.7万円高く出る

無収入の配偶者が加わると、事業所得500万円で年4.8万円増えます(東京23区は6.7万円)。子どもは小学生以下なら1人2.3万円です。夫婦と子2人・事業所得500万円では年70.0万円で、東京23区(74.8万円)より4.8万円安くなります。単身では23区より5.5万円高かったのが、平等割と子どもの減額のおかげで家族4人では逆転します。

隣県の宮崎市は単身なら鹿児島市とほぼ同じ水準ですが、小学生の均等割の独自減額がないため、夫婦と子2人・事業所得500万円では宮崎市のほうが2.3万円高くなります(宮崎市の国民健康保険税)。

那覇市は所得割の合計11.57%が鹿児島市とほぼ同じですが、均等割が半分以下で支援分の所得割が低く、どの所得でも鹿児島市より安くなります。事業所得1,000万円では86.0万円と、収録63市区で最も安い水準です(那覇市の国民健康保険税)。

法人化の分岐点は1,277万円

条件損益分岐(売上−経費)
東京23区・協会けんぽ東京支部(単身)1,266万円
鹿児島市の国保のみ(協会けんぽは東京支部・単身)1,266万円
鹿児島市・協会けんぽ鹿児島支部(単身)1,277万円
鹿児島市・配偶者(無収入)あり1,016万円
鹿児島市・単身・40〜64歳1,255万円

※ 40歳未満(注記以外)・経費200万円・青色申告(e-Tax)・インボイス登録済み・合同会社。損益分岐は青色申告特別控除の前の金額/2026年(令和8年)分 基準

国保の部分だけを鹿児島市に置き換えても、分岐点は東京23区と同じ1,266万円です。鹿児島市の国保は1,006万円で上限に届くので、分岐点の付近(青色申告特別控除後で1,200万円前後)では23区と同じ年96万円になっているためです。

11万円上がるのは法人側の事情です。協会けんぽ鹿児島支部の令和8年度の健康保険料率は**10.13%**で、東京支部(9.85%)より0.28ポイント高く、法人化したときの社会保険料が重くなります。都道府県別の料率は協会けんぽの健康保険料率、都道府県で年9万円違うにまとめています。

まとめ

  • 鹿児島市の令和8年度の国保税は、所得割11.49%・均等割48,090円・平等割31,900円(40歳未満)
  • 単身・事業所得600万円で年71万9,983円。収録63市区で15番目に高く、熊本市より11.7万円高い
  • 医療分は事業所得785万円で上限に届き、900万円以上では23区とほぼ同じ額になる
  • 小学生以下の均等割を半額にする市独自の減額があり、夫婦と子2人なら23区より4.8万円安い
  • 法人化の分岐点は1,277万円。協会けんぽ鹿児島支部の料率が東京支部より高い

鹿児島市の国保は、単身の個人事業主には重く、子育て世帯には比較的軽い作りです。法人化の判断は、家族構成を入れたうえで自分の売上と経費で確かめてください。

よくある質問

鹿児島市の子どもの均等割の減額はどこまでが対象ですか?

世帯に小学生以下の子どもがいる場合、1人につき均等割額を2分の1減額します(子ども・子育て支援納付金課税額を除く)。低所得世帯の法定軽減に該当する場合は、軽減割合ごとに減額した額からさらに2分の1を減額します。全国共通の制度は未就学児までなので、小学生の分は市独自の拡充です。

鹿児島市の子ども・子育て支援納付金課税額の均等割はいくらですか?

1人1,290円で、このうち90円は18歳以上の加入者にかかる18歳以上均等割額です。所得割は0.29%、平等割は800円、課税限度額は3万円です。

鹿児島市の国保税はいつ通知されますか?

令和8年度の国保税は、加入者の前年中(令和7年1月〜12月)の所得に基づいて計算され、当初納税通知書は6月中旬に世帯主宛てに送られます。

出典

本記事は2026年(令和8年)分 基準の制度にもとづく一般的な解説であり、税務上の助言ではありません。 制度は毎年改正されます。実際の判断は最新の一次情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。 内容に誤りを見つけられた場合は お問い合わせ よりご指摘ください。