設立の手続き

会社設立の登記は何日で終わる?東京法務局本局は約1か月、支局は11日

結論

会社の設立日は法務局が設立登記の申請を受け付けた日ですが、登記が完了するまで登記事項証明書は取れません。東京法務局の登記完了予定日を令和8年3月5日〜10月23日申請分で集計すると、23区を管轄する本局の商業・法人登記は申請から完了予定日まで中央値32日(最短21日・最長41日)、八王子支局は11日、西多摩支局は15日、府中支局は21日でした。法人口座の開設や社会保険の新規適用届に要る登記事項証明書は、この期間が明けてから取ることになります。

  • 本局の日数は申請月で変わり、3月・5月は中央値23日、8月・9月は38日だった。夏以降に長くなっている
  • 同じ東京都内でも、本店所在地を管轄する庁で日数が3倍違う(本局32日、八王子支局11日)
  • 社会保険の新規適用届は事実発生から5日以内で、法人登記簿謄本(提出日前90日以内に発行・コピー不可)を添付する。登記の完了待ちの期間と重なる

会社設立の手順を説明する記事では、登記の審査期間を「1週間から10日」とすることが多く、当サイトの会社設立を自分でやる手順もそう書いていました。東京法務局が公表している完了予定日を数えると、23区で設立するなら、その3倍以上を見込む必要があります。

設立日そのものは動きません。動くのは、登記事項証明書が取れる日と、それを待つ手続きの日程です。

設立日は申請日、証明書が取れるのは完了日

法務局の申請書様式の注意書きでは、会社の設立年月日は、登記所が設立登記の申請を受け付けた日です。登記が完了した日ではありません。令和8年2月2日からは、直前の開庁日に申請すれば、土日・祝日などの行政機関の休日を設立日に指定できる特例も始まっています(法務省)。

一方、会社の登記事項証明書(登記簿謄本)が取れるのは、登記が完了してからです。設立日と、証明書を使える日の間に、登記の審査期間がはさまります。

東京法務局の完了予定日を数えた

東京法務局は、庁ごと・申請日(午前・午後)ごとに、不動産登記と商業・法人登記の完了予定日を公表しています。一覧に載っていた令和8年3月5日〜10月23日申請分のページをすべて保存し、商業・法人登記の列がある4庁について、申請日から完了予定日までの日数を出しました。

庁件数最短中央値最長開庁日で数えた中央値
本局(登記部門)31121日32日41日20日
八王子支局3119日11日17日7日
西多摩支局31111日15日21日10日
府中支局31110日21日28日12日

※ 件数は申請日の午前・午後を1件と数えた。日数は申請日から完了予定日までの暦日。開庁日は土日・国民の祝日・年末年始を除いて数えた ※ 東京法務局「登記完了予定日」各回のページ(令和8年3月5日〜10月23日申請分)を data/official/tokyo-houmukyoku-kanryoyotei/ に保存し、scripts/tokyo-houmukyoku-kanryoyotei.py と scripts/tokyo-houmukyoku-kanryoyotei.mjs で集計

23区の会社の設立登記を扱う本局は、中央値で32日、開庁日で数えても20日です。同じ東京都内でも、八王子支局の管轄なら11日で終わります。どの庁に申請するかは本店所在地で決まるので、選べるわけではありません。

本局は夏から長くなっている

本局の日数を申請月ごとに見ると、時期で大きく動いています。

申請月本局八王子支局府中支局西多摩支局
3月23日11日13日15日
4月33日12日17日14日
5月23日10日15日15日
6月28日9.5日16日15日
7月33日11日23日16日
8月38日11日23日14日
9月38日11日26日14日
10月32.5日12日26日14日

※ 申請月ごとの暦日の中央値

3月・5月に申請した分は23日でしたが、8月・9月は38日です。府中支局も7月以降に長くなっています。設立の件数が多いのは10月・4月・7月で(会社設立が多いのは10月と4月)、件数の多い時期と審査期間の長い時期は完全には一致しません。申請する月の数字を、その都度ページで確かめるのが確実です。

待つ間に止まる手続き

登記の完了を待つ1か月の間、会社は成立していますが、登記事項証明書を使う手続きは進められません。

手続き登記事項証明書との関係
法人口座の開設金融機関の審査に登記事項証明書が要る(法人口座が作れない理由)
社会保険の新規適用届事実発生から5日以内。法人(商業)登記簿謄本(提出日前90日以内に発行・コピー不可)を添付(日本年金機構)
法人番号の通知登記完了後に指定され、通知書が届く
許認可の申請・取引先の登録登記事項証明書や法人番号を求められることが多い

社会保険の新規適用届は「5日以内」が原則ですが、添付書類の謄本は登記の完了後でなければ取れません。23区で設立すると、この2つが1か月ずれます。どう扱うかは管轄の年金事務所に確認しておくと、設立後に慌てずに済みます。手続きの全体の順番は法人化の手続きの流れで時系列にまとめています。

法人成りの日程にどう効くか

個人事業から法人成りする場合、個人の売上を止めて会社で受け始める日を決めます。設立日は申請日なので、その日から会社として契約できます。ただし入金先の法人口座ができるのは、23区なら登記の完了からさらに金融機関の審査を経た後です。

その間の売上をどちらの口座で受けるか、個人事業をいつ廃業するかは、登記の完了日から逆算して決めることになります。資金繰りへの影響は法人成り1年目の資金繰りで計算しています。法人化そのものの損得は、判定ツールに自分の売上と経費を入れて確かめてください。

まとめ

  • 会社の設立日は法務局が申請を受け付けた日。登記事項証明書が取れるのは登記の完了後
  • 東京法務局の完了予定日(令和8年3〜10月申請分)では、23区を管轄する本局の商業・法人登記は中央値32日。八王子支局11日、西多摩支局15日、府中支局21日
  • 本局は3月・5月の23日から、8月・9月の38日まで、申請月で大きく動く
  • 法人口座、社会保険の新規適用届(謄本添付)、法人番号の通知は、登記の完了を待つ
  • 申請前に、本店所在地を管轄する法務局の完了予定日を確かめて、口座開設と個人事業の廃業の日程を組む

よくある質問

登記の完了を待つ間も、会社は営業してよいのですか。

会社は設立登記の申請を受け付けた日に成立しているので、法人として契約や取引をすること自体はできます。ただ、登記事項証明書や法人番号を求められる手続き(法人口座の開設、取引先の登録など)は完了後になります。

自分の申請の完了予定日はどこで分かりますか。

東京法務局は庁ごと・申請日ごとの完了予定日を公開しています。郵送やオンラインで申請した場合の確認方法も同じページから案内されています。申請に不備があると、補正が済むまで完了は遅れます。

他の道府県の法務局でも同じくらいかかりますか。

法務局ごとに混み具合が違い、完了予定日を公表している局もあります。本店所在地を管轄する法務局のページで、申請前に確かめておくと日程を組みやすくなります。

出典

本記事は2026年(令和8年)分 基準の制度にもとづく一般的な解説であり、税務上の助言ではありません。 制度は毎年改正されます。実際の判断は最新の一次情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。 内容に誤りを見つけられた場合は お問い合わせ よりご指摘ください。